浴室
-
お風呂の床下水漏れを放置するとどうなるか
お風呂の床下で起きる水漏れは、目に見えない場所で進行するため、つい「まだ大丈夫だろう」と対応を後回しにしてしまいがちです。しかし、この判断が、後々取り返しのつかない事態を引き起こす可能性があります。水漏れを放置することのリスクは、単に水が漏れ続けるということだけではありません。常に湿った状態にある床下は、カビや菌が繁殖するための絶好の環境となります。発生したカビは、アレルギーや喘息といった健康被害を引き起こす原因となり、家族の健康を脅かします。さらに、湿った木材はシロアリの大好物です。水漏れによって湿った土台や柱は、シロアリを呼び寄せる格好の餌食となり、家の構造的な強度を著しく低下させてしまいます。気づいた時には、建物の基礎部分がスカスカになっていた、という最悪のケースも考えられます。また、木造住宅の場合、木材自体が水分を吸収して腐食し始めます。土台や柱が腐れば、家の耐久性は失われ、地震などの際に倒壊する危険性も高まります。マンションなどの集合住宅では、被害は自分の部屋だけにとどまりません。漏れた水は下の階へと浸透し、階下の住人の天井や壁、家財道具にまで被害を及ぼす可能性があります。そうなれば、多額の損害賠償責任を負うことになり、金銭的にも精神的にも大きな負担を強いられることになります。最初はわずかな水漏れでも、放置すればするほど被害は雪だるま式に拡大し、修理費用もそれに比例して高騰していきます。床下からの水漏れのサインに気づいたら、それは建物が発している緊急のSOS信号です。一刻も早い専門家による点検と修理が、あなたの大切な住まいと家族、そして財産を守るための唯一の方法なのです。