水漏れ問題を解決するためのハンドブック

生活
  • 水道を使ってないのに聞こえる音その正体とは

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    静まり返った家の中で、どこからともなく聞こえてくる水の音。蛇口は全て閉まっているはずなのに、「シュー」や「ポタポタ」といった音が耳につく時、多くの人は不安や不気味さを感じるでしょう。その音の正体は、見えない場所で起きているトラブルのサインかもしれません。最も可能性が高い原因は「水漏れ」です。壁の中や床下、天井裏など、普段目にすることのない場所に張り巡らされている給水管や給湯管が、経年劣化によって破損し、水が漏れ出しているのです。特に、金属管に発生するピンホールと呼ばれる小さな穴は、最初はごく微量の水漏れでも、圧力がかかっているため「シュー」という継続的な音を発生させます。次に考えられるのが「トイレタンクの不具合」です。タンク内部の部品が劣化すると、給水が完全に止まらなくなり、便器内に水が常に流れ続ける状態になります。この時、「チョロチョロ」という音や、給水装置が振動する「ブーン」という低い音が発生することがあります。これは放置すると水道代に直接影響するため、注意が必要です。また、冬場に特有の原因として「給湯器の作動音」も挙げられます。近年の給湯器には、外気温が下がると配管の凍結を防ぐために自動でポンプを動かして水を循環させる機能があり、その作動音が水の音のように聞こえることがあります。これは故障ではなく正常な動作ですが、水漏れとの区別がつきにくい場合もあります。このように、水道を使っていないのに聞こえる音の原因は一つではありません。まずは、音の種類や発生場所を特定し、後述する水道メーターの確認を行うことが、原因究明と迅速な対応への第一歩となるのです。